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まんがでわかるドラッカーのリーダーシップ論を読んでみた

投稿日:2014年5月20日 更新日:

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まんが好きのケンちです。ドラッカーが各著書で語っているリーダーシップ論を取りまとめて漫画にしてしまった「まんがでわかるドラッカーのリーダーシップ論」が出たので読んでみました。リーダーはもちろん一般社員の人にも良い勉強になる良書です。




本書の内容

本書の内容をざっくり説明すると

責任感が強く頑張り屋の「満(みちる)」は、仕事で大失敗をしてしまう。いたたまれなくなり退職してしまうが、生まれ故郷の幼馴染から仕事を手伝って欲しいと連絡を受け帰郷する。

そこで待っていたのは、満の叔父(村役場総務課課長)が計画した村おこし事業の責任者「特命村長」の任だった。

満は役場の各部署から選出された四名のプロジェクトメンバーのリーダーとして奮闘するなかで、リーダーシップとは何かを学んで行く。

村おこしをテーマに主人公の満が「リーダーシップとは何か」を勉強していきます。満が前職で失敗したのもリーダーシップについて正しい認識がなかったためでした。

リーダーシップとは何かを学ぶには必要十分な内容

みんないい人過ぎるご都合主義な一面もあるけど、そこはまんがとして割り切って読んだほうがいいです。

この本はドラッカーが提唱するリーダーに必要な要素をわかりやすくまとめています。

ドラッカーの論調はハッキリ言ってわかりにくいです(私には)。ドラッカーの本を読んでいても「結局何が言いたいんだ?」と悩んでしまうこともありましたが、本書は上手に噛み砕いて説明してくれています。

リーダーの役割は「人を動かすこと」ではない

「指示を与えて人を動かすことはリーダーの本質じゃない」
- 叔父のセリフより -

あまりに多くのリーダーが、自分のしていることとその理由は、誰にも明らかなはずだと思っている。そのようなことはない。多くのリーダーが自分の言ったことは誰もが理解したと思う。しかし誰も理解などしていない。…成果をあげるには、自分をわかってもらうために時間を使わなければならない。
- P.F.ドラッカー「非営利組織の経営」P.30 -

組織はもはや権力によっては成立しない。信頼によって成立する。
- P.F.ドラッカー「明日を支配するもの」P.224 -

いきなり核心から突いてきます。

人をマネジメントやコントロールしようとして失敗するリーダーは多いと思いますが、マネジメントやコントロールするべき対象は人ではなく仕事です。

行動を細かく指示されるのって嫌ですよね?

リーダーは方向を指し示すだけでいいです。

部下の歩みのスピードや目標へ向かう方向の正確さはリーダーには及ばないかもしれません。でも、それを助けるのがリーダーの役目です。

部下が思い通りに動かない?

いつまでも細かく指示を出して、その通りに動かないと不満を言ってたら、部下は指示待ち人間になってしまいます。

これ、部下の責任ではありません。リーダーが指示待ち人間を作っているのです。

大人は自分で考えて動けます。リーダーほど上手にできなくても。

やる気の引き出し方

一般社員の場合、自分では自分の強みに気づいていないこともある
そこを気づかせ達成感を味あわせてやることが大事だ

目標への進め方は自分で考えさせる
自分のやり方で結果を出すことで自信や誇り、責任感が生まれるんだ
社会人だって「自分」が何者なのかわかっていない人はたくさんいる
リーダーにはそれを気づかせてあげる責任があるんだよ
- 叔父のセリフより -

自分がやったほうが早いからと、部下に仕事を任せないリーダーも多いですね。主人公の満もそうでした。これでは部下は育ちません。当然チームも育ちません。それでは有能なリーダーとは言えませんよね。

部下のやる気を引き出すのもリーダーの重要な役割です。

責任ある仕事を任せてもらえないと、部下はやる気を失います。誇り、達成感、責任感が育たないためです。リーダーが部下のやる気を奪っているのですね。

一般的には部下よりもリーダーの方が優れています。部下はリーダーよりも劣る部分が多くあります。当たり前です。だからリーダーに選ばれているのですよね。

自分よりも劣っている人に仕事を任せるのは勇気が必要です。失敗する可能性が(自分でやるより)大きいですからね。

でも、だからリーダーがやる?

違いますよね?

その間違いを本書ではわかりやすく教えてくれます。

ドラッカーは現代でも通用する

ドラッカーの経営に関する考え方は、現代には合わないという意見もあります。私も同感です。

テクノロジーの進化とともにビジネスのスタイルが大きく変わっています。ドラッカーの理論が通用しないこともあるでしょう。

しかし、リーダーシップ論のような、人との関わり方については普遍的な問題がつきものです。人の欲求や希望、理想などは時代が変わっても、本質的には変わらないものです。

ドラッカーのリーダーシップ論は現代でも十分通用すると思います。

リーダーじゃない人にもオススメ

リーダーシップがテーマの本書はすべての人にオススメです。リーダーシップ論はすべての人に必要な知識だからです。

家庭では子供に対して必要になる場面もあります。友達同士のサークル活動でも必要になるでしょう。もしかしたら、災害時に必要になるかもしれません。

本書はリーダーを持つ部下の立場の人にも参考になるところがたくさんあります。それはリーダーとの接し方です。

本書の中では部下がリーダーの満に意見する場面が多々あります。
黙って言うこと聞くだけでなく、部下も言うべきことは言う姿勢が大切です。

リーダーの考えが部下に伝わらないのと同じように、部下の考えもリーダーには(言わなけれな)伝わりません。

部下がリーダーに意見すると、リーダーも仕事がしやすくなります。何を考えてるかわからない人は、どのように活用していいのかわかりませんから。

リーダー自身も部下に育てられていることを認識する謙虚な姿勢が必要です。そのためにも部下が意見を言いやすい環境作りも大切です。

子供に教えらた経験がある親は多いと思います。

子供の話を聞かない親、子供の気持ちがわかってない親、子供のやる気を押さえ込んでしまう親、こんな親は良い子育てなどできないでしょう。

リーダーに求められる資質もこれと同じではないでしょうか。

さいごに

リーダーの役割を理解していない人が、人の上に立つと人を動かそうとしてしまいます。初めは仕方ないです。

学ぶ姿勢さえあれば誰でもある程度優秀なリーダーになれると思います。でも、自分の思い込みだけでリーダーシップ論を考えていたら、満と同じ失敗をいつまでも繰り返してしまうかもしれません。

人との付き合い方には普遍的な原則があります。

そこに気づけば人との付き合い方が今よりも良い方向に変わると思います。

「なんかうまくいかないな〜」と思ったら、ぜひ本書を読んでみてください。1,080円(税込)と価格もお手頃です。

きっと良い気づきがありますよ。

それではまた。

「まんがでわかる7つの習慣」もオススメです。

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ケンちです。約20年ほど写真業界にいました。いまはIT系企業で主にITとは関係ない仕事をしている普通の人です。Twitterによく出没しています。