給与計算・総務事務

振替休日(振休)と代替休日(代休)の違い

投稿日:2014年8月18日 更新日:

obaQ

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振替休日と代休の違い、きちんと把握してますか?労働者として知っておくことはもちろんですが、あなたが休日出勤を依頼する立場(管理者)の場合、知らないと損をするだけでなく法令に違反することになる危険があります。



振替休日と代休の違い

振替休日と代休の違いを賃金で考えるとこんな違いがあります。

振替休日→賃金の増加無し
代休→賃金の増加あり(35%増)

振替休日も代休も休日に仕事をして代わりに別の日に休むという同じ行為です。

しかし振替休日扱いにすると労働者にとっては給料の増額がないという問題が発生します。

代休扱いにすると会社にとっては労務費の増大という問題が発生します。

休日に出勤する場合は、振替休日なのか代休なのかを、休日出勤する前に確認しておくことが大事です。

ちなみに、今回のケースで扱う休日とは法定休日のことです。法定休日は日曜日とは限りません。法定休日は週に1回必ず休める日ですが、それをいつにするかは会社が決められます。この法定休日に出勤した場合、割増賃金が発生する場合があるため、振替休日扱いにするのか、代休扱いにするのか、明確に決めておく必要があります。

振替休日と代休の違いは何か。
「休日の振り替え」とは、予め休日と定められていた日を労働日とし、そのかわりに他の労働日を休日とすることを言います。
-中略-
休日労働に対する割増賃金の支払義務も発生しません。

一方、いわゆる「代休」とは、休日労働が行われた場合に、その代償として以後の特定の労働日を休みとするものであって、前もって休日を振り替えたことにはなりません。従って、休日労働分の割増賃金を支払う必要があります。

厚生労働省 FAQ(よくある質問) 労働基準法に関するQ&A より引用

振替休日とは

振替休日は法的に決められたルールがあります。

まず、振替休日という扱いをするためには以下のルールに従う必要があります。

①就業規則に振替休日の規定があること
②振替休日の特定
③振替休日は、できるだけ近接した日が望ましい
④振替は前日までに通知

厚生労働省 東京労働局 労働基準法のあらまし より引用

就業規則に規定がないのは論外ですね。

さて、仕事の現場で問題になるのは事前に振替休日を決めることではないでしょうか?休日出勤の予定だけ決めて「休む日を決めるの忘れた!」なんてことありませんか?

しかし事前に振替休日を決めなかったら「振替休日」扱いになりません。

事前に振替休日を決めなかった(決められなかった)場合は「代休」扱いになります。代休になると割増賃金が発生します。労働者には嬉しい、会社には悲しい結果ですね。

代休とは

代休は法的に決められたルールがありません。厚生労働省の回答でも「いわゆる」という言い方をしています。

代休に絡む法律は以下の一点だけです。

法定休日に出勤したら35%の割増賃金を払う

単純にこれだけ。しかしこれは代休とか関係ない話です。代休だから割増賃金が発生するのではなく、休日出勤したら割増になるわけです。

では代休ってなに?ってはなしになりますが、法的なルールが無いので代休という制度は明確な実体がありません。

休日出勤したかわりに休んでも、休みを取らなくても、どっちでもいいんです。だって割増賃金はすでに払ったんだから。

といっても、ルールがないのはトラブルのもとなので、会社ごとに就業規則でルールを決めてたりします。なので会社によって代休の扱いが異なります。

基本的に休日出勤した部分は変わりません(割増賃金は払わなきゃいけない)が、かわりに休んだ日の扱いが違います。会社によって以下の二種類の対応があります。

・賃金が発生する
・賃金が発生しない

この違いは大きいです。就業規則はよく確認しておきましょう。日給だったら1日分の給料の差がでます。

労働者として知っておくべきこと

振替休日が有利になることはありません。休日に仕事してでも平日に休みたい都合でもあれば別です。

同じことをするなら代休扱いにしてもらったほうが労働者には得です。代休扱いなら割増賃金が発生します。日給の人は代休に賃金が発生するのなら休んだ方が得です。

代休をとるかどうかは就業規則を確認しておくと良いですね。

管理者として知っておくべきこと

部下を休日出勤させなければいけないのなら、事前に振替休日を決めた方が良いです。代休扱いは極力避けるべきです。ムダに労務費を増やすのは会社だけでなく従業員にもマイナスの結果しか生みません。

事前に振替休日が決められなかった場合は、潔く代休扱いにしましよう。

振替休日が決まってないのに振替休日扱いとして割増賃金を払わないのは違法です。そんなことしていたら静かに信用を失います。でも、こんなことをやってる会社がたくさんありそうです…

さいごに

賃金や法令を中心に話してきましたが、法定休日はカラダを休めることが目的で決められています。

そのことだけは忘れないようにしないといけませんね。

それではまた。

関連記事:年次有給休暇を完全に消化するためにやったこと

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ケンちです。約20年ほど写真業界にいました。いまはIT系企業で主にITとは関係ない仕事をしている普通の人です。Twitterによく出没しています。