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広告をブロックするアプリってどうなの?

投稿日:2015年9月20日 更新日:

広告をブロックするアプリが話題になっているので広告業に身を置いた者としてちょっと意見を書いてみます。



広告をブロックするアプリがダウンロードされる意味

広告をブロックするアプリがどんなものかはここでは詳しく紹介しませんが、AppleStoreで提供されているiOS9用の有料のアプリです。

このアプリを使うとWEBサイトに表示される一部の広告を非表示にしてくれます。広告を読み込まない分サイトの表示速度も上がります。便利ですね。

正しくは広告に特化したコンテンツブロック機能のようです。

ダウンロード数も多いようですね。みなさんお金払ってでも広告をブロックしたいようです。広告をクリックしてもお金取られるわけじゃないのにブロックするのにお金払うんですね

広告ってそこまで嫌われているんですね。

Appleがサードパーティのアプリとして広告ブロックを提供したのはWEB広告のありかたに一石を投じるきっかけになったと思います。いろんな意味で。

広告を掲載する人・企業は批判や無視をするのではなく、このダウンロード数が意味するものを考えた方が良いかもしれません。それ以上にAppleも考え直した方がいいと思いますが。

このアプリ、よく審査が通りましたね。

広告をブロックする人は広告をクリックしない

「そもそも広告をブロックするような人は広告なんてクリックしないんだから影響ないでしょ?」

こんな意見があるようです。面白いです。広告をブロックする人とはどんな人でしょう?日頃から広告が邪魔だと感じている人でしょうか。ポップアップ広告は確かに邪魔だと思うことはありますが。

『表示速度が早くなって快適だよ』なんて話もあるようで(広告を読み込まないから)、この話が広まれば広告を邪魔とは感じていなかった人たちもこのアプリをダウンロードするかもしれません。

広告が邪魔だからブロックする人たちと、表示速度が早くなるからブロックする人たちは目的が違います。そこから生じる結果も当然違います。

『広告をブロックする人は広告をクリックしない』は一理あるかもしれませんが、それだけではとどまらない問題をはらんでいます。

広告そのものを毛嫌いする人

とにかく『広告』が嫌いという人もいますが、『広告』というものは無くならないでしょう。なぜなら広告はすでに文化として成り立っているからです。

経済発展している国においては広告がないなどありえません。街の景観が観光資源となっている地域では看板が規制されることはありますが、広告自体を反対するのはナンセンスです。

日本は広告だらけです。民法のテレビは広告で成り立っています。街に出ても広告がたくさんあります。バスラッピングやトレインジャックなどの大掛かりな広告も珍しくなくなりました。

広告は時代のムードを作ります。広告が生活をちょっと楽しくしてくれることもあります。広告は商品やサービスの告知を通して社会にさまざまな影響を与えます。良い広告は文化となり人々の思い出に残ります。

広告を嫌っている人でも、広告のおかげで便利になったり、楽しくなったりしていることはあると思います。

悪質な広告は目立つけど真意は気付かれない

世の中には悪質な広告がたくさんあります。そのひとつに恐怖訴求広告があります。テレビで頻繁に放送されています。

恐怖訴求広告は、安心、安全な生活を送りたい人をターゲットにします。生活用品の広告でよく使われている手法ですね。例えば…

手に
頭皮に
歯の隙間に
まな板に
衣類の繊維の奥に
風呂釜に
洗濯槽の裏に

ばい菌がいっぱい!

恐ろしいですね。病気になったら大変です。だから洗剤買いましょう。みたいな。

家庭ではばい菌を気にするのに会社では一度も洗わず何年も使用している椅子に抵抗無く座るんですよね。ダニもいっぱいいるだろうに。

これってなぜでしょう。

広告をブロックする意味

WEB広告に話を戻します。

広告をブロックする人は目に見えてウザいからブロックしたいと感じるのでしょう。気にならなければブロックしませんよね。

ほとんどの人はばい菌やダニだらけの椅子に抵抗無く座れるんですから。

目立つから邪魔になる。だから消す。こんな感じ?

恐怖訴求広告に誘導されても悪質だと感じる人は少ないでしょう。それは誘導のしかたが上手だからです。テレビで頻繁に放送されているコマーシャルでも恐怖心を煽られていることに気付かなければ不快に感じることはありません。

除菌ってそんなに必要ですかね?という疑問はさておき、広告は上手にアピールすれば内容がどうあれ叩かれずにすみます。

食器用洗剤でよくある油と水の表面張力の違いを洗浄力と思い込ませる食器洗い機洗剤のコマーシャルなどは逸品ですね。

ブロックしたい広告とは

WEB広告で問題なのは広告のたち振る舞いではないでしょうか。広告の画像と表示の仕方に不快感を覚えることはよくあります。目に見えてウザい広告はブロックしたくなります。そんな広告があるからお金を払ってでもブロックしたくなるんじゃないですかね?

意図せず表示されるアダルト系の画像、機能ボタンに隣接して誤タップを誘発するバナー、ポップアップしてコンテンツの邪魔をするなどなど。こういった作法の悪い広告が『広告嫌い』を生んでいるような気がします。『広告』というものではなく、広告のたち振る舞いが問題なのですよね?

ASPは広告の規制を

不適切な画像や配置、表示の仕方などはASPなどの広告を提供する業界で改善を施してほしいところです。

悪事を働く人は絶えないので末端のWEB製作者を糾弾してもイタチごっこです。広告を提供する業界で広告配信の方法を規制してユーザーに不快感を与えないWEB環境を作れないものでしょうかね。

これは先述した街の景観を保護する考え方に似ています。ちなみに観光地域でなくても広告看板などは消防法などの法律で規制がかけられています。(アサヒビールのアレが横向きなのは有名ですね)

WEB広告でもユーザー視点にたって、安心してコンテンツが利用できるように、不適切な広告を排除する活動をする必要があるのではないでしょうか。もちろん広告を提供する業界だけでなく製作者側にもこの意識は必要だと思います。

さいごに

WEBの広告媒体は一時期衰退していましたが、個人レベルでコンテンツが提供しやすい環境が増えたことでまた盛り返してきた印象があります。

上手に活用すればWEB広告はユーザーにとっても有益な情報になります。上手に活用すれば。

特定のコンテンツをブロックするのはユーザーの自由です。広告をブロックするのも自由です。しかし、そのようなユーザーが増えれば広告収入によって成り立っているコンテンツが減少する可能性があります。

悪質なサイトと共に消えてゆく善良なサイトもあるんじゃないでしょうか。広告は『悪』ではないんですよ。

やみくもに広告をブロックしてしまうのはどうかと思います。広告をブロックするアプリのレビューを見ていると魔女狩りのように感じるのは私だけでしょうか?

それではまた。

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