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証明写真のお客様が笑えるほど難しい容姿で挑戦してきた

投稿日:2015年10月1日 更新日:

私は10年以上写真屋さんでお仕事をしていました。

今回はその写真屋さん時代に経験した最高に難しい証明写真のおはなしです。



証明写真っていろいろあるよね

証明写真といえば履歴書(4✕3)やパスポート(4.5✕3.5)など、いろいろなサイズがありますよね。昔は自動車免許の更新にも証明写真が必要でした。

証明写真は写真屋で撮らなくても、3分間写真などのボックスで撮影したり、自分で撮影することもできます。でも写真屋なら必要なサイズに店員がカットしてくれるメリットがあります。

自分でカットする場合、裁断を失敗するとムダなコストと時間がかかります。手先の器用さに自信がない人はプロにおまかせしたほうが確実です。

最近は写真屋も減っちゃいましたけどね。

証明写真の撮影は難しい

証明写真の撮影は意外と難しいものです。人の顔は完全な左右対象ではないので、正面を向いているつもりでも顔の向きが曲がって見えてしまうことが多いです。

首が曲がっていたり背骨が歪んでいる人もいます。こうなると顔が3次元的にあさっての方向を向いてしまいます。でも目だけはカメラを見ていて本人は正面を向いているつもりなんですよね。

それでも髪型や鼻の形などを考慮して、うまく正面を向いているように見せるのが証明写真の撮影者のウデのみせどころです。

私は10年以上写真屋で仕事をしていたので証明写真は千枚以上撮影した経験があります。さすがにそれなりのテクニックも身に付きます。もちろんカットもまっすぐキレイに切る自信がありました。(過去形)

仕上がりをお渡しするときに『やっぱりプロに頼むと綺麗ね〜』なんて言っていただけると嬉しかったことを思い出します。(遠い目)

エレガントなアメリカ人女性のお客様

アメリカ人の女性

そんな昔のある日のこと、当時は必要だった自動車免許の更新用の証明写真を撮りに来たお客様がいらっしゃいました。

このお客様は常連の方でした。

日本語が上手なアメリカ人の奥さまです。とてもオシャレな方でした。来店される度に『素敵な女性だなぁ』と思っていました。

見た目のエレガントさからは想像できないくらいとても気さくな方で、私とも懇意にお付き合いいただきました。店の外で会っても普通に世間話をしたり、私の子供が生まれたときは、センスの良い素敵なプレゼントをくださるほど。

お客様を差別することはありませんが、日頃から良好な関係にある人の証明写真なら、たとえ自動車免許の更新用でもキレイに撮って差し上げたいと思うのが人情です。

でもね、それはちょっと難しいですよ。お客様。

奥さま、素敵なのですが…

その奥さまは姿勢も良く、バランスの良い顔立ちです。証明写真をキレイに撮影するのは簡単です。

でも今日は少し事情が違います。

そのハイセンスぶりが私を困惑させます。

自動車免許の更新用のサイズは3cm✕2.4cmという小さなサイズです。

普通の人でも顔が小さくなります。

そうそう、証明写真は頭が切れないように撮影しなくてはいけません。(パスポートは一部例外あり)

私は撮影しているときから悩みました。

悩んでいました。

どうしよう

ぜったい顔が小さくなる。

小さすぎて顔が見えなくなる

どうしてそのヘアスタイルにされたのですか?

昨日までそれじゃなかったですよね?

アフロ

特大アフロヘアー

※画像はイメージですが、ほぼこの大きさでした

3cm✕2.4cmに裁断した写真を見て切なくなりました。

顔が5ミリくらいしかない…

さいごに

写真を見たお客様は『あはは!しょうがないよね。この髪型じゃあね〜』とおっしゃって写真を受け取りました。

車高が低いスポーツカーに乗ってお帰りになるお客様の姿を見送りながら思いました。

車の天井にぶつかって御髪が潰れてますよ。なんかもう…ギャオスみたいになってますよ…

でも、陽気な奥様でよかったです。クレーム付けられてもアノ頭は難し過ぎますから。

それではまた。

photo credit: She Franco 1970 via photopin (license)

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ケンちです。約20年ほど写真業界にいました。いまはIT系企業で主にITとは関係ない仕事をしている普通の人です。Twitterによく出没しています。