前回は汚れた洗濯槽の画像をお見せしました。
あれが俗にいうピロピロわかめの巣(ボス?)です。洗濯物に付く黒いノリのようなピロピロわかめは巣から剥がれ落ちた一部分です。
今回は汚れ(ピロピロわかめ)が生まれる原因と発生させない方法についてのお話です。
ピロピロわかめ誕生秘話
ピロピロわかめが生まれる理由。それは、
すすぎで流れ出なかった洗剤が洗濯機内部に残り、
次の洗濯までにカビを繁殖させて、
乾燥してこびり付き、
また次の洗剤が…
という繰り返しによって、黒いノリのような汚れ(ピロピロわかめ)の巣ができます。
そしてある日…ピロピロわかめ巣立ちの日が…
脱水のときに洗濯物が偏っているとゴンゴンゴンゴン!って音が鳴った経験ありませんか?
音が鳴るということは、どこかぶつかっているわけです。だいたい、洗濯槽(内層)と外層がぶつかります。こういった衝撃があると、ピロピロわかめの巣立ち(?)のきっかけを作ります。
巣立った跡がここ↓
擦れたあとがありますよね?
衝撃をきっかけとして、カビが剥がれ落ちるわけです。洗剤を変えたり、洗濯方法を変えたりすると剥がれることもあるようです。
粉石鹸の問題
粉石鹸は合成洗剤よりもカラダに良いと言われています。
肌が敏感な乳幼児やアトピーの方は合成洗剤よりも粉石鹸を使う方が多いと思います。しかし、粉石鹸は使い方が難しいです。
粉石鹸は上手に使わないと、カビを大量発生させてかえって肌に悪影響を与える場合があります。
※「粉石鹸」自体が悪いという話ではありません
粉石鹸には以下の問題があります。
- 水に溶けにくい
- 合成洗剤よりも使用量が多い
溶けきらなかった洗剤ができやすく、洗濯機内部に付着して残留しやすいわけです。
では合成洗剤は?
粉石鹸のカビがひどいので合成洗剤に切り替えてみた時期がありました。
合成洗剤の洗濯槽の汚れ具合は、粉石鹸の半分程度でした。(個人の感想です)
さすがは水に溶けやすい合成洗剤!
とはいっても使い方次第では合成洗剤でもかなり汚れるということです…
液体の合成洗剤では、すすぎが1回で済むものもありますね。手間を省ける合成洗剤は魅力的ですが、本当にすすげているのか疑問です。
汚れの原因は洗剤
汚れの原因は洗濯機内部に残った洗剤なのは間違いありません。
綺麗にするはずの洗剤が汚れの原因とは皮肉ですね。
どうやら洗濯槽を汚さないポイントは
洗剤を残さないようにする
ということになるようです。
もちろんカビさせないために、洗濯機内部を乾燥させる、つまり湿気を残さないことも大切です。
洗濯機のふたは普段は開けっ放しにするのは基本的なことですが、その前に、まずはカビの元となる洗剤を極力残さない工夫が必要です。
ポイントを突き詰めると
すすぎの際に洗剤を完全に流し出す
ということになります。
このことを踏まえると以下の対策が有効だと思います。
ピロピロわかめを生産しない対策
対策その1【洗剤の計量を正確に!】
洗剤をたくさん入れれば汚れがよく落ちる、と思っている方が多いようですが、これは間違いです。
適量を越えた洗剤はカビの元になるだけです。
洗剤は多すぎても少なすぎても洗浄力を発揮できないそうです。なので少なくすれば良いというものでもありません。洗剤の計量は正確にしましょう!
ただし…
粉石鹸は適切な量を計るのがかなり難しいです。パッケージに書いてある量が適切な量とは限りません。
水の硬度や水温によって必要となる洗剤の量が倍くらい変わることもあります。
ここでは詳しく書ききれないくらい奥が深い話なので以下のサイトなどで調べていただければと思います。
石鹸百科
石けん洗濯の達人 (石けん洗濯の達人~洗濯機でのふだんの洗濯を上手に~)
対策その2【洗剤は事前に溶かす】
よくある洗濯の手順は、
洗濯物を洗濯機に入れて、
洗剤を入れて、
洗濯開始!
となると思います。が、
洗濯物と洗剤は一緒に入れない方が良いです。
まずは洗剤を水に溶かしましょう。
上記の石鹸百科でも紹介していますが、
- 低水位まで水を入れる
- 洗剤を投入してしばらく空回しをする
- 洗剤が溶けたことを確認してから洗濯物を入れる
これ大切です。
洗濯物を入れずに水だけで空回しをすると、洗濯物がある状態よりも水流が強いので洗剤が溶けやすくなります。
ただし、洗剤を溶かすために洗濯機を使うと本当に溶けきっているのかわかりません。洗濯機の裏側に入り込んだ洗剤の状態は見えませんから。
できれば別の容器で洗剤を溶かしてから洗濯機に投入したほうが良いです。
対策その3【事前に部分洗いする】
しっかり汚れている衣類は事前に手で部分洗いをします。
粉石鹸の場合、予洗いすることで洗濯機に投入する洗剤の量を減らせます。
対策その4【すすぎでクエン酸を入れる】
これも粉石鹸では有効のようです。(個人の感想です)
クエン酸は洗濯機内部に残った石鹸カスを取ってくれます。
すすぎの最終段階でクエン酸を入れれば、石鹸カスを取って洗濯機内部をキレイにしてくれます。
クエン酸はアルカリ性の石鹸を中和する作用があるため、洗濯槽に残った石鹸のチカラが無くなります。なのですすぎの最終段階(最後の最後)で使用すると、洗濯槽がキレイになります。
ただし、クエン酸が有効なのは石鹸の場合のみです。使用は合成洗剤では意味がない場合があります。洗濯は化学なので簡単に説明するのが難しいです…
まとめ
- 洗剤は必要な分量をよく溶かす
- 頑固な汚れは部分洗い(手洗い・予洗い)をする
- すすぎでクエン酸を入れる(アルカリ性の石鹸で有効)
これだけ気を付ければ洗濯層の汚れはかなり防げると思います。クエン酸以外は特別なことではないんですが。
洗濯機の構造や水質などでも違いはあると思います。漂白剤や柔軟剤の組み合わせの影響もあります。
先ほども書きましたが、洗濯は化学です。アルカリと酸の影響はいろいろな条件で変化します。
詳しく知りたい人は、以下の石鹸百科さんが参考になると思います。
石鹸百科
http://www.live-science.com/
さて、そんな対策を施した我が家の今の洗濯機はこんな状態です。
もう4年間、分解掃除はしていません。(必要ないので)ちなみに、粉石鹸を使っているので柔軟剤は使っていません。きちんと対策すればここまで清潔な状態が維持できます。
さて、すでに洗濯層がカビだらけになってしまっているかも…と、心配な方は洗濯層クリーナーで掃除する方法もありますね。ただし、洗濯層クリーナーも万能ではありません。
次は洗濯槽クリーナーの実力についてお話ししたいと思います。
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それではまた。