給与計算・総務事務

給与計算はクラウド型ソフトが良い理由

投稿日:2015年11月16日 更新日:

5年ほど前に初めてクラウドによる給与計算を経験しました。

クラウド型給与計算ソフトは本当に便利です。

作業効率が上がります。

ミスが減ります。

作業の分担がしやすいです。

そんなクラウド型給与計算ソフトの利点を書いてみます。欠点も書こうと思ったのですが、正直なところ「ない」です。いやホントに。

クラウドってなに?

はじめに簡単にクラウドについて説明しますね。

クラウドとは雲のこと。

雲の上にデータやシステムを置いて利用するイメージです。

なんのこっちゃという感じですが、実際には災害に強い地域に、強固な建物を作り、その中に環境がしっかりしたサーバールームを用意します。そこで運用されるサービスがクラウドです。

その建物がどこにあるのかは秘密です。物理的な防犯のため、必要以上に所在地は明かされません。

まさに雲の上のような話です。

自社にサーバーを置くよりもはるかに安全です。

なのでクラウドに大切なデータを保存する企業が増えています。

これから書くクラウド型給与計算ソフトは、この安全なサーバーを利用したシステムです。

クラウド型ならどのパソコンでも作業できる

インストール型のシステムやエクセルによる給与計算の場合、使用しているパソコンにトラブルが起こると給与計算ができなくなることがあります。

ファイルをサーバーに保管してあればデータの復旧はできますが、ローカル環境(ネット必要としない環境)の場合、データもローカルPCに保存してしまうのはよくあることです。逐一サーバーに保管するのはメンドウですから。

こうなると給与計算専用PCですね。

でもそれでは、そのパソコンでしか給与計算ができなくなってしまいます。

クラウド型のソフトであれば、データはすべて社外の安全なサーバーにあります。なのでパソコンにトラブルが起きても、すぐに別のパソコンで給与計算ができます

これはクラウド型給与計算ソフトの大きな利点です。

健康保険料率などの更新がラク

給与計算業務では定期的にデータの更新が必要になります。

例として、社会保険料や所得税の税率の変更などがあります。

インストール型のシステムやエクセルによる給与計算の場合、手作業で税率の変更をしなければなりません。この作業と管理は担当者にとってかなりのストレスです。忘れたら大変ですから。

私も何度か冷や汗をかいたことがあります。慣れていても「うっかり」は起こるものです。

クラウド型給与計算ソフトの場合、税率などの情報を自動的に更新してくれるサービスがあります。マスターデータがクラウド上にあるから実現できるサービスですね。

税率のように、変更の時期と数字が決まっている作業はシステムに任せるのが一番です。決まりきった処理ほどシステム任せにすれば、人はシステムで処理しにくい作業に専念できます。

これだけでも給与計算のミスはかなり減らせます

クラウドなら作業を分担できる

クラウドによる給与計算では、担当者がひとりで作業を抱え込まずに、作業の分担がしやすいです。

インストール型のシステムやエクセルによる給与計算に起こりがちな問題は、パソコンが給与計算専用機になってしまうこと。それと同時に給与計算の担当者が専任でひとりになりやすいことです。

私が年末調整セミナーの講師を担当したときの受講者の中には「誰も手伝ってくれないんです…」と、半泣きの人もいました。

誰かの助けを求めたくても、その人のパソコンにシステムが入ってなければ簡単な入力の手助けも得られません。

クラウド型のソフトであれば、どのパソコンからでも給与計算ができます

例えば、住民税の特別徴収税額の入力などは簡単な説明で作業の依頼ができるでしょう。

その間に、自分は他の人には依頼が難しい月次変動データの処理を進められます。

作業効率アップのためにもクラウドが有利です。

私もクラウドのおかげで、簡単な入力はパートさんにお願いして、自分は難しい処理に専念できました。

給与計算は孤立しやすい業務です。だからこそ作業の分担がしやすい環境が必要です。クラウド型のソフトは、その理想型だと思います。

危機管理対策になる

私は東北大震災のときにノートパソコンで給与計算をしていました。急に停電になりましたが、クラウド型給与計算ソフトを使用していたおかげで給与計算業務を継続できました。

社内のサーバーは無停電電源装置が働くので、ある程度の時間は止まらずに稼動します。しかしその時間はせいぜい数十分です。この間に大事なデータを取り出さなくては給与計算が継続できません。そのリスクはとても大きいです。

クラウドであれば、データは安全な社外のサーバーにあります。クラウドサーバーは地震にも強い強固なサーバールームに設置されています。止まったら大変ですから。自社管理のサーバーよりはるかに強いです。

実は震災のときは停電でルーターが止まってしまいました。このままではクラウドに接続できません。そこでスマホの通信回線を利用してネットに接続しました。

作業マシンがノートパソコンだったのでバッテリーが切れるまで作業は続けられました。そのおかげで給与計算の処理が遅れることがありませんでした

給与計算は1日でも遅れが許されない業務です。不測の事態でも作業が継続できる環境が必要です。

そんな「もしも」の事態にも対応できるクラウドにして良かったと思いました。

クラウドだからこそ使いやすさが大事

クラウド型給与計算ソフトは使いやすさをよく考えて作られています。これは価格の問題も関係していると思います。私も実感していることです。

実はクラウド型給与計算ソフトはとても安く始めることができます。環境構築にお金がかからないという理由もありますが、そのほかにも利益の得方の違いがあります。

インストール型のシステムでは、パッケージひとつ購入するのにも結構なお金がかかります。これはパッケージを売ることで利益を得ているからです。システムそのものを販売しているんですね。

クラウド型給与計算システムの多くは「仕組み」を売っています。その「仕組み」を利用し続けてもらうことで利益を得ています。

考えてみれば、クラウド型は納得がいかなければお客様に逃げられやすいリスクがある商売です。初期投資が少ないからお客様も「もったいないから使い続けよう」とは思わないんですね。

つまり、クラウド型給与計算ソフトは「使いにくい」と思われたら、すぐに他のサービスに移ってしまいやすいということ。それだけに、使いやすさを良く考えて作られているのだと思います。

クラウド型給与計算ソフトは無料で使える

安価であるといっても初期投資は無いほうが嬉しいですよね。試しに使ってみないと、そのシステムが本当に良いものか判断できません。

口コミの評判や、私がここでどんなに良いことを語っても、使ってみなければわからないですよね。

なのでクラウド型給与計算ソフトに興味があるのなら、無料で使えるMFクラウド給与を試してみるのが良いと思います。

MFクラウド給与なら、ひとり分の給与計算を無料で利用できます。初期投資も無料です。使い勝手を試すのには十分でしょう。

先に書いた社会保険料や所得税の税率の自動更新はもちろん、年末調整給与振込もできます。その他、最近主流になりつつあるWEB給与明細にも対応しています。

WEB給与明細は私の会社でも使っていますが、紙の発行・管理の手間がなくて本当に便利です。給与明細書を紛失されて再発行するなんてこともありません。

クラウド型給与計算ソフトに興味があるのなら一度試してみてはいかがでしょう。

それではまた。

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