雑記

写真屋目線で見る有名人のプライバシー

投稿日:2016年2月12日 更新日:

写真屋はちょっと特殊な商売です。普段、他人には見せないような人の顔が見れたりします。写真にはプライベートでしか見ることができない場面や表情があります。そこに一般人と有名人の区別はありません。

写真の中では芸能人だって普通のひとと同じ顔をしていたりします。



有名人だから気を使う

写真屋に勤めていたときは芸能人など著名人の来店もありました。私は東京と埼玉の複数の店舗を受け持っていたので各店舗で有名人の写真を現像する機会がありました。

俳優やアナウンサー、お笑い芸人や戦隊ヒーローの中の人。いろいろな有名人に出会えたけど、店に来るときは一般人と同じです。本人にとっては。

写真屋は写真を通してプライベートな場面を見ることができてしまいます。でも、プライベートで撮った写真が他人に見られているのってイヤですよね。有名人になると特に気にすると思うんです。プライベートで撮った写真の内容がウワサになるようなことがあったら…そんな心配をしていたら楽しく写真が撮れません。

写真屋としても、そんな心配はしてほしくないです。なので有名人のプライバシーは特に注意して守るようにしていました。

海外取材が多いアナウンサーと仲良くなったときは、仕事の裏話を教えてくれることもありましたが、基本的には距離を置くようにしていました。

知っているけど名前は聞かない

写真屋に来るお客様には、お名前を伺います。有名人の場合、聞くまでもなくわかってしまいます。有名人ですから。そのひとが好きな芸能人だったりすると話しかけたくなります。

けっこう苦しみます。

ある日、まったくの普段着で店に入ってきた男性はフィルムを数本差し出しました。

私は男性の顔を見て思いました。

『あなたの本をいつも読んでいます!世界情勢がすごくわかりやすいです。とても勉強になってます。』

でも、そんな思いを抑えつつ、お名前を伺います。

いや、名前は知ってるんだよ!あなたの解説が好きで本を読んでるんだから!

でも我慢します。

「お名前をおねがいします」

「いけがみです」

下の名前も知ってるよ!

でも黙々と受付をします。黙々と現像します。プリントをお渡しするときも話しかけません。知らないフリをします。

ながく写真屋に勤めていると、こんな場面に何度も出くわします。でもこちらから余計な話しはしません。

他の商売なら話しかけることが出来るかもしれませんが、写真屋はプライベートを覗き見れてしまう仕事です。だからあえて距離をとるようにしていました。

有名人でも、来店されたときはプライベートですから。

有名人も中身は普通のひと

当時、息子と一緒に見ていた戦隊ヒーロー物のヒロインが来店されたときは、あえて自分以外のスタッフに任せたりしました。

プライベートへの興味を抑えるのはつらいです。やっぱり興味はあります。写真の中身は家族と撮った普通の写真でも。

お客様が一般人なら完全に無我の境地になれますが、今朝見たテレビで活躍していたヒロインのプライベートは気になってしまいます。でもプライベートの写真をそんな目で見てはいけないと思って自制しました。

超えてはいけない一線があると思っています。それを超えたら何かを失います。バレなければいいというものではないと思います。

芸能人にプライバシーはないのか

芸能人などの著名人も、中身は同じ『ただのひと』です。プライベートの写真に写る彼ら、彼女らは普通のひとです。

イメージで売っている有名人はイメージを壊さない努力が必要でしょう。でもプライベートは守られなければいけないと思います。

有名人のプライベート。それもイメージとは違う一面に興味を持つひとは多いです。ひとの道に外れたことをしたり、社会的に認められないことをすると、週刊誌などが大きく報じます。たとえそれがプライベートの時間で起きたことでも。

社会への影響力が大きい有名人が悪いことをしたら、一般人よりも大きく報じられるのは当然だと思います。

でも、警察でも検察でも弁護士でも裁判官でもない、事件に直接関係ない人は『知る権利』をどこまで行使できるでしょう。

起きたコトを批判するのはいいけれど。

その過程のプライベートは勝手に晒されても当然なのかな。

なんか違うんじゃないかな。と思うことがあります。

さいごに

事件の過程を伝えることは、社会的に意義があると思いますが、ひとの好奇心を煽るために晒されている情報もありますよね。本来の目的とは別に、有名人の醜態をあざ笑う目的で話題にされている情報。そんなウソかホントかわからない情報で有名人を叩くひともいます。

それって、プライベートの一線を超えてないかな。

有名人でも中身は『ただのひと』です。

然るべき立場のひとが事件の真相を究明するのはわかります。その事件の真相を公開するのもわかります。

そこに便乗して有名人を叩いて楽しんでるひとっていない?

それって、イジメと違うのかな。

それって、一線を超えてないかな。

それではまた。

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ケンちです。約20年ほど写真業界にいました。いまはIT系企業で主にITとは関係ない仕事をしている普通の人です。Twitterによく出没しています。