給与計算・総務事務

【昭和47年9月18日基発第602号の探し方】健康診断の費用や賃金を記載した文書はウェブ上にない?

投稿日:2016年5月29日 更新日:

会社が実施する義務がある健康診断。この健康診断についてときおり問題になるのが、費用は会社が負担するのか?受診の時間は労働時間として賃金が発生するのか?という問題。

この問題をネットで調べると必ず出てくるのが「昭和47年9月18日基発第602号」です。どうやらそこに答えが書いてあるらしい!

一部を抜粋した記事はちらほら見つかるものの、全文が掲載されたページは「昭和47年9月18日基発第602号」で検索してもヒットしません。

見つからないじゃん!って思ってる人も多いのでは?

ということで「昭和47年9月18日基発第602号」をネットで見つける方法を紹介します。




全文はググっても見つかりません

「昭和47年9月18日基発第602号」を検索してる人はたくさんいそうです。そして見つかってなさそう。みなさん色々なキーワードで検索されています。
昭和47年9月18日基発第602号の検索結果

通達全文健康診断など、いろいろ組み合わせて検索しているようです。

しかし、いくらキーワードを変えても「昭和47年9月18日基発第602号」はヒットしません。googleやYahoo!で検索しても出て来ないんです。

どうやら単独のウェブページとしては存在しないようです。少なくとも私は見つけられませんでした。

さんざん探して迷った挙句、やっと全文を見る方法を発見しました。

「昭和47年9月18日基発第602号」はココにあります

答えを言ってしまうと「昭和47年9月18日基発第602号」は、厚生労働省法令等のデータベースに保管されていました。

このデータベースの検索システムを使えば全文を見ることができます。厚生労働省の通達のデータベースとは…灯台下暗しという感じです。

ではさっそく見てみましょう!

まずは厚生労働省の法令等データベースサービスのページにアクセスします。

厚生労働省 法令等データベースサービス

この中央にある「通知検索」を使います。
法令等データベースサービスのトップ画面

検索の仕方は以下の3つ。

  • 目次(体系)検索へ
  • 本文検索へ
  • 情報詳細検索へ

順に説明しますね。

目次(体系)で検索

「目次(体系)検索へ」をクリックすると以下の画面になります。
法令等データベースサービスの目次検索の検索画面

左枠の目次からツリー表示で探します。

場所は「第5編 労働基準」―「第2章 安全衛生」―「労働安全衛生法」の中。
法令等データベースサービスの目次検索の検索結果

右枠にある
労働安全衛生法および同法施行令の施行について

昭和47年9月18日基発第602号です。

ちょっとわかりにくいですね…

さて、右枠に出てきた『労働安全衛生法および同法施行令の施行について』をクリックすると全文が表示されます。文字がずらっと並んだ文書の中から目的の文言を探すは大変ですが、上から順に読むしかありません。

もしも文書の一部でもわかっていれば「本文検索」が使えます。本文検索の方が便利でおすすめです。

本文で検索

「本文検索へ」をクリックして「受診に要した時間の賃金を事業者が支払うことが望ましい」と入力して検索してみます。
法令等データベースサービスの本文検索の画面

「検索実行」ボタンをクリックすると下に検索結果が表示されます。

『労働安全衛生法および同法施行令の施行について』が出てきましたね。

検索結果をクリックすると文書が表示されます。

文書を見ると、目次(体系)検索の結果と同じように見えるのでですが、スクロールしてみると検索文字列がハイライト表示されています。
法令等データベースサービスの本文検索の検索結果による文字のピックアップ

文章が一部でもわかっているときは「本文検索」が便利ですね。

情報詳細で検索

「情報詳細検索」は日付や種別、発翰(はっかん)番号などで検索できます。

通達などが発表されときの番号以外に情報ないときはここから検索します。
詳細情報検索の画面

今回は発翰番号がわからなかったので詳しい説明は省略します。

健康診断の費用や診断中の賃金について

冒頭にも書きましたが、健康診断について、その費用は会社負担なのか、個人負担もアリなのか。

診断の時間は労働時間として給料は払われるのか。

これらの答えが書かれている「昭和47年9月18日基発第602号」を一部抜粋すると以下のようになります。

(2) 第六六条関係

健康診断の費用については、法で事業者に健康診断の実施の義務を課している以上、当然、事業者が負担すべきものである

その受診に要した時間の賃金を事業者が支払うことが望ましい

費用については「すべきもの」

賃金については「望ましい」

ということで、費用については会社が負担すべきものでした。ただし法で定めた範囲の話なので、自分で勝手に検査項目を増やした場合、それは会社が負担する義務はありませんので注意が必要です。

また、賃金ついては払う義務はないように読めます。健康を害すれば仕事に差し支えるので、賃金も明確に保証して欲しいですね。労働者としては。

ここで取り上げた健康診断は「一般健康診断」です。健康被害が懸念される業務に就く人が受ける「特定健康診断」の場合、費用はもとより賃金の支払いも義務付けられています。この件についても「昭和47年9月18日基発第602号」の第六六条関係に記載されています。

話が前後してしまいますが、健康診断については、労働安全衛生法の第六十六条に記載されています。

労働安全衛生法

労働安全衛生法では、費用や賃金について言及されていないため「昭和47年9月18日基発第602号」が通知されたんですね。

さいごに

健康診断の費用や診断時の賃金などついて調べるとよく出てくる謎の?文書「昭和47年9月18日基発第602号」。

googleやYahoo!で検索しても見つからなかった人はスッキリできたのではないでしょうか。

それではまた


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ケンちです。約20年ほど写真業界にいました。いまはIT系企業で主にITとは関係ない仕事をしている普通の人です。Twitterによく出没しています。