下火になってきたと思ったら、まだポケモンGO絡みの事故があるようです。
ユーザーが悪いという意見もあるけれど、私は開発者の取り組みが足りないと感じています。
ゲームは悪くない
小学生がトラックにはねられ死亡するといニュースを見ました。このニュース、子どもを持つ親はどう感じたでしょう。
ポケモンGOが原因とみられる交通事故の死者は7月の配信開始以降、全国で3人目。
運転するときはふだんから必ず『ポケモンGO』を起動し操作していた
死亡事故が3人目、今回の運転手はふだんから必ずポケモンGOを起動していた。こんな話を聞くと死亡事故にいたらないヒヤリハットな案件もたくさんありそうです。これ、いつまでも「ユーザーが悪い」という理屈でいいのか。と思ってしまいます。
私はポケモンGOのゲームそのものは悪いと思ってません。過去にも記事を書いてるけれど、私はゲームのシステムに問題があると思ってます。
あのGOというゲームは大丈夫なの?
ポケモンGOの事故が日本でも起きてるけどメーカーはどう思ってるのかな
ポケモンGOの除外申請の情報はビッグデータとして活用できないかな
ゲームのおもしろさを否定するつもりはないんです。
歩きながら、自転車に乗りながら、車を運転しながらでもプレイできてしまうシステムが問題。
「ながらスマホ」の問題を取り上げると、ほかのアプリも同じだという意見もあるけれど、ポケモンGOは「移動すること」がゲームの要素となっているため、移動手段と直接関係してきます。だからLINEやツイッターなどの「ながらスマホ」とは行動との関係性が違うんです。
移動することがゲームの要素となっている以上、システムは移動手段も考慮するべきです。ゲーム内容に関わるけれど、おもしろさとは切り離せる(切り離すべき)制御だと思います。
「ユーザーが悪い」という理屈では解決しない
ユーザーのモラルの問題だという意見もあります。
それは否定しません。
けれど、ひとのモラルだけでは片付けられないし、片付いてないです。
モラルで抑えきれない問題があるのなら、システムで制御しなければ解決は難しいです。モラルが浸透するまで犠牲者が出る状態を放っておくわけにいきません。注意喚起は不届きなユーザーほど聞き入れないでしょう。
例えば、いつまでたってもなくならない個人情報の流出事件。これを流出させたひとが悪いという理屈で片付くのなら、システムのセキュリティ対策は不要です。ひとを管理すれば良いのですから。
100円ライターは、子供が誤って使用しないように弱いチカラでは容易に着火できなくなています。これも保護者が気をつければ良いのなら不要な機能です。
仕事でトラブルが発生したら、是正や改善をします。顧客には報告書(顛末書)を提出します。死亡事故が起こるようなトラブルの報告書の解決策が「以後気をつけます」や「気をつけさせます」では通らないです。私なら、そのような報告書は受け取れません。
人のせいにするのは簡単です。でもそれで解決できない(できてない)のなら、誤った使い方ができないようにシステムを改善するのが開発者の当然の義務だと思います。
開発者にやってほしいこと。ユーザーとして意識したいこと。
ポケモンGOに限らず、今後発売されるゲーム、携帯端末で使用できるアプリ、サービス全般にお願いしたいこと。
「移動が要素に含まれるシステム」は、当然に、あるきながらや運転しながらの利用を想定した制御をしてほしいです。例えば時速20km以上なら画面を表示しないとか。いっそのこと高速移動したらペナルティを設けるくらいでも良いと思います。歩きスマホも危険なのだから速度制限は時速10kmでも良いのかも。(誤差を考えるとゼロは現実的じゃない気がします)
こういった制御をすると、車の助手席や電車、バスで利用できなくなりますが、誤った使い方をするユーザーがいる以上やむを得ないと割り切ってほしいです。
自分は誤った使い方はしない。と考える人は残念に思うかもしれませんが、社会の安全を図るためにはさまざまなモノ、コトが制御、制限されているものです。
自分は泥棒はしなくても、家のカギはかけるでしょ。
「自分はやらない」という理屈では、社会は守れないと思います。不埒な輩がいる以上、ガマンが必要なこともあると思います。
さいごに
重ねて言いますが、ポケモンGOが悪いと言いたいのではないです。ゲームはいいんです。むしろ良いゲームだと思ってます。
ゲームのシステムに問題があると思っているのです。当然、使うひとにも問題はあります。
人任せでは解決が難しいだろうから、システムで対応するべきだと考えます。
純粋にゲームを楽しんでいるユーザーのためにも。
【追記】
すでに速度制限がある(時速40km以上ではポケモンが出ない)という意見もあるけれど、今回の事故を見る限りその制限では足りないと感じています。40km制限道路なんてたくさんあるから。
それではまた。