前回に引き続き天空の城ラピュタネタです。
今回はパズーについての考察を簡単に書いてみました。
まだこどもパズー
パズーはこども。子供扱いされているコトに不満をもつこども。
自分で飛行機を作るくらいメカには強い。しかしパズーは鉱山の街では子供扱いされていました。パズーは、もっと難しいこともやってみたいと思っていました。
女の子が空から降って来たシーンで親方が言います。
「パズー、おまえやれ」
ここでパズーは嬉しそうな顔をします。昇降機の操作はパズーにはまだ早く、任せられない仕事でした。でもパズーはやってみたかったんでしょう。そんな仕事ができる嬉しさが表れているシーンです。
しかしパズーは女の子が気になってブレーキ操作で冷や汗をかきます。
こどもだな、パズー。
出逢い上手パズー
パズー、すげぇテクニックだな。と思ったシーン。
それはシータと初めて言葉を交わした場面。
「ハハハ…やあ!気分はどう?」と軽くあいさつ。
ここからがパズーのうまいところ。
「うわ!待て!待てったら」
ハトが群がるパズーを見て微笑むシータ。ここでシータの心が開き始める。
「ぼくはパズー。この小屋でひとり暮らしをしてるんだ」と、簡潔に自己紹介。そして「吹き終わったらあげるきまりなんだ」と、ハトのエサをシータの手に乗せます。
驚くシータ。ハトが群がり喜ぶシータ。
シータの緊張がとかれます。
心を開かせるには十分すぎる演出です。動物を使ったうまいテクニックです。
本当は不思議な少女の素性を知りたいと思うんですよ。空から降ってきたのはどうしてだろうとか、質問したくなると思う。でもそれよりも先に人間関係を作ってる。
シータはここでパズーを信用します。たったこれだけで。それは大事な飛行石を、なんの抵抗もなくパズーに貸してしまうシーンに表れています。
やるなぁ、パズー。
強い男パズー
クライマックスの「バルス」のシーン。ここ、よく考えるとパズーのすごさがわかります。
「バルス」を唱えるシーンは、死を覚悟するシーンです。呪文を言ったら死んでしまうんです。
シータはこの少し前に死を覚悟しました。玉座の間のことを「ここはお墓よ。あなたと私の。」と言います。これが言える覚悟もすごいです。でもシータは王家の血を引く者として覚悟したのだと思います。
パズーは?
ラピュタとは関係ないんですよ。一緒に死ぬ責任はないんです。ドーラたちと逃げたって良いはずなんです。放っておいてもムスカはなにもできずにシータと一緒にただ死ぬだけです。
でもシータを置いて逃げなかった。
「あの言葉をおしえて。ぼくも一緒に言う。」
バカな男だな。パズー。
カッコ良すぎるぞ。パズー。
さいごに
物語の中でパズーは急成長します。鉱山では見習い機械工だった少し頼りない少年は、タイガーモス号で技師の右腕となって活躍します。こういうきっかけも少年の成長を促したのかもしれません。
パズーって、純粋な少年ですよね。どことなく未来少年コナンと似ています。構想段階では未来少年コナン2として作られたから似ているのかもしれません。
それでいて人間関係の作り方もうまい。
こんないい男がシータと…
意外なその後は小説に書かれています。
それではまた。