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KURE 5-56を自転車のチェーンに使ってはいけない理由

投稿日:2016年3月15日 更新日:

サビた自転車

『サビを落とし、サビを止め、動きをよくする』で知られるKURE 5-56。家庭や会社でもよく常備されている赤いスプレー。

このKURE 5-56、自転車のチェーンやギヤに使ってませんか?私は使っていました。

でもその使い方は間違いでした。他にもいろいろと間違えて使っていました。

※ KURE 5-56 には、用途に特化したシリーズ製品がたくさんあります。ここでは代表格のKURE 5-56について書きます。



KURE 5-56とは

KURE 5-56とは、金属製品の錆取りや表面保護、および滑りを良くする潤滑剤として使われるスプレーです。主に潤滑剤として使うケースが多いと思います。(CRC5-56と呼ばれることもあります)

この「5-56」と書かれた缶スプレーです。あ、自転車の写真がありますね。

KURE(呉工業) 5-56 (320ml) 多用途・多機能防錆・潤滑剤 [ 品番 ] 1004

使い方はとっても簡単。動きの悪い金属部品にシュッと吹き付ける。基本的にはこれだけです。

網戸の滑りが悪い場合はレールに吹き付けると滑りが良くなります。

ドアがキイキイ鳴る場合は丁番に吹き付けると音が鳴らなくなります。

自転車のブレーキワイヤー、ギア、車軸、チェーンの動きもスムーズになります。

ドアの鍵穴に軽く吹き付けるだけで、カギがスムーズに入ります。

浸透性が高いのでわずかな隙間にも入り込みます。シュッと吹くだけです。簡単です。

さて、上記のような使い方をされる人がいると思います。私も昔は使ってました。しかしこれらの使い方はすべて間違いです。絶対ダメとは言いませんけど。

KURE 5-56で動きが悪くなることもある

KURE 5-56を使うと一時的には動きが良くなります。しかし揮発性が高いため長持ちしません。

網戸のレールに使っても、雨で洗い流されて効果はすぐに無くなります。あまり意味がないんです。

ドアの丁番に使った場合、一時的に軽くなっても、時間が経つと逆に悪化することもあります。

負荷がかかる場所の潤滑剤には、通常粘度が高い油(サラサラではなくドロドロした硬い油)やグリスを使いますが、KURE 5-56はこの油を溶かします。硬くなった古い油分が溶けるため一時的には動きが良くなりますが、いずれ動きが悪くなります。油分がなくなるのだから当然ですね。

自転車に向かないのも同じ理由です。自転車には粘度が高い油が適しています。自転車にKURE 5-56を使って良い場所はほとんどありません。というか皆無だと思います。スプレー缶に自転車の写真があるんですけどね。

ドアの鍵穴にKURE 5-56は絶対に使ってはいけません。鍵穴に使うとホコリや砂が付着して固まります。浸透性高いためかえって厄介です。ドアの鍵穴に油はNGです。鍵穴の動きを良くしたいのなら、鉛筆の芯を削って粉にして付けるのがもっとも簡単で最良の方法です。

鍵穴専用のスプレーというものもあります。このスプレーはとても評判がいいですよ。

使ってはいけない場所

KURE 5-56はゴムやプラスチックを劣化させます。プリンターのようにプラスチックやゴムを多用している製品には使えません。ノートパソコンやニンテンドー3DSの開閉が重いからといって、シュッと拭くとプラスチックを劣化させます。

KURE 5-56を使ったらオートバイのチェーンが切れたという話を聞いたこともあります。

重い負荷がかかる部品、高速回転する部品、ベアリングが入っている回転軸などはグリスがたっぷり塗ってあります。ここにKURE 5-56を吹き付けるとグリスが溶けて流れます。絶対に使ってはいけない場所です。

整理すると以下のようなモノに使えません(あるいは向きません)

  • ゴム、プラスチックが使われてる部品
  • 強いチカラがかかる部品
  • 回転軸
  • 雨に濡れやすい場所
  • 鍵穴

こう考えるとKURE 5-56が使える用途はかなり限定されます。自転車などはほぼ全滅です。そのため、用途に合わせた製品がたくさん作られています。

用途に合わせた製品を使いましょう

チェーンならチェーン用の製品があります。



プラスチック製品に使うならシリコン系を使います。

負荷がかかる場所、長期使用する場所にはグリスが向いてます。

これ以外にもたくさんのシリーズ製品があります。これらは意味があって種類が分かれています。用途を誤ると故障や事故の原因になります

しかし用途に合わせるとはいっても家庭で全部そろえるのは大変ですね。家庭で潤滑油として使う分にはシリコンスプレーとグリスメイトの二つを用意しておけば十分かと思います。チェーンはグリスメイトで代用できます。

どこにでも、何にでもKURE 5-56を使う人がいます(昔の私)。説明書を見るとそのように感じるので無理もありません。しかし、油を溶かす性質であることを考えてみると、使えるシーンは意外と少ないです。

さいごに

コマーシャルや公式サイトではどこでも使えるようなイメージの説明や写真があり誤解を受けやすいです。

KURE 5-56は万能な油ではありません。成分の多くは灯油(ケロシン)です。

硬い油を溶かすケロシンをチェーンに使うと、元々あったグリスを溶かしてしまい、動きが悪くなるばかりでなく、雨が当たれば錆びやすくなります。

自転車のチェーンのサビの原因はKURE 5-56のせいかもしれません。心当たりがあれば適切な他の製品を使ってみてどうでしょう。

それではまた。

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