仕事で金額の記入欄がある帳票やアンケートの集計をすることがあります。そんなときに、「もったいないな」とか「困ったな」思うことがあります。
それは「空欄」です。
「空欄」なんだけど、本当は「空欄」じゃない場合もあるんです。
その回答欄は空欄でOK?
アンケートなどに記入する場面で、記入欄に書くことがないことってありますよね。例えば…
映画で好きな作品をひとつ書いてください。
回答:
みたいな。
いやいや、好きな映画なんて無いし…という人は困ってしまいます。
こんなときは書くことがないから無記入にする人は多いです。アンケート集計をしていると無記入の回答欄をよく見かけます。全ページ無記入なんて場合もあります。
無記入にすると集計の対象にならずに「無効回答」扱いされる場合があります。無効回答は無効回答として集計することもあるので、まったく意味がないわけではないのですが、無効は無効です。
この場合「なし」と書けば、集計に活かされるかもしれません。「なし」は無効ではなく「無いよ!」という意思表示になるからです。これなら好きな映画が無い人がいることが明確になります。
上記の設問は以下のようになっていると無効回答が減らせそうです。
設問1:好きな映画はありますか?
※どちらかに丸をしてください
回答:ある・ない
設問2:「ある」と答えた人は好きな作品をひとつ書いてください
回答:
丁寧なアンケートは回答がしやすいです。アンケートを作る人は回答のしやすさも考慮しなければなりませんが、作り込みの時間が足りなかったり、聞きたいことが先行して答えやすさにまで考えが及ばないこともあります。
回答しにくい設問でも、答えることがあればあれば問題ないと思います。もしも答えることが無い場合は、空欄にするのではなく「なし」と書くのが良いと思います。
「なし」は意思が見える回答です。
「空欄」は意思が見えない回答です。
「なし」と書くことと「空欄」のままにしておくことは、まったく別のことです。
(アンケートによっては空欄でも良しとしている場合もあります)
ゼロと空欄は意味が違う
年末調整の保険料控除申告書では空欄をよく見ます。保険に入ってない人は全ての金額欄が無記入だったりします。なので、通常は無記入を「0」と判断して処理します。
そんな中、稀に全ての欄(太枠の合計欄)に「0」を記入する人がいます。「0」と書いてあれば「0」だとわかります。これはとても助かります。
無記入なら「0」として処理するのであれば、わざわざ全ての金額欄に「0」と書く必要はないと思うかもしれません。
しかし、無記入でも「0」ではない場合もあります。
それは書き忘れです。(面倒だから書かない人もいますが…)
保険料控除申告書の裏に保険料の支払い証明が添付されているのに、金額欄が無記入の場合があるんです。こうなると、
「無記入=0」ではなくなるんです。厳密に言えば未記入ということです。
しかし、無記入も未記入も見た目は同じ空欄です。添付書類が無ければ、この違いの判断はできません。
この事情を知っている人は、太枠の合計欄の金額欄を「0」で記入するわけですね。
書き忘れのミスを防ぐためにも、数字の記入欄は「0」ならば「0」と書いたほうが良いです。
さいごに
書かなくても良い場合は空欄でも良いですが、記入が無いことと書き忘れは結果が同じ空欄なので、その違いの判断が難しいです。
「なし」や「0」と書いても問題ないのなら、なるべく書いた方が間違いがないと思います。
それではまた。