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ネットでモノを売ることへの雑感

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ネットで気軽に商売ができる世の中になりましたね。ショッピングカートのシステムも安く使えるようになりました。ネットショップもわずか数分で出来たりして便利です。

でも、いままでお客様を相手に、お金のやり取りをしたことがない人はちょっと注意が必要かもしれません。クレジット決済のシステムを使っていると、なおさらのこと。お金を払っている「ひと」が見えにくくなる気がします。

そんなネットの商売についての雑感などを書きます。



ネットで商売してました

私は8年くらい前までネットで商売してました。アフィリエイトもやってました。情報商材も売ってました。オークションで稼いだり、有料の会員制ネットクラブみたいなものの運営もしてました。

ブラックなことやグレーなことはやりませんでした。すべて健全な商売です。クレームはありましたけど。

ネットの商売で面白かったのが情報商材の販売です。いまでもたまに見かける「ほったらかしでも稼げる」みたいなやつ。売ってたのは仕組みではなく、その仕組みを使ったコンテンツ販売です。

おもしろいことに、文字通り「ほったらかし」でお金が入ってきました。それでお礼のメールを頂いたりもしました。うまいやり方というのはあるものです。

ただ、商売として虚しさがあったので今はやってません。なんかつまらなくなるんですよね。手応えが無いというか…

その他の商売もほとんどやめました。このブログの広告くらいです。あまり儲からなかったというのもありますけど。飽きっぽい性格のせいもあります。

価格の責任

いろんな商売をやってみましたが、どんな形態の取り引きであっても共通していえることは、価格には相応の責任が発生するということです。

商品の価格を5000円と設定した場合、5000円の責任が発生します。といっても、お金の価値を責任の重さに換算するのは難しいですね。

お金をほかの価値に換算してみたらどうなるでしょう。たとえば、時給1000円のアルバイトの労働力とか。

時給1000円でアルバイトをしている人は、5000円を得るためには5時間働かなければなりません。そのアルバイトが5000円の商品を買う場合、5時間分の労働と引き換えにしているわけです。

商品から得る価値が5時間働いた労力に報いる内容でなければ価値がない(あるいは低い)と判断されます。これが消費者目線の考え方です。

シンプルに考えると、給料の1ヶ月分の価格の商品を買う場合、「1ヶ月分かぁ」なんて考えますよね。これと同じです。

販売する側が、いろんな理由を並べて自分の商品には5000円の価値があると言っても、消費者にとって価値が見合わなければ、高い買い物になります。

価格を提示する商売には、販売する側の論理と消費者側の論理がぶつかることがあります。値段を見て「高い」と思った(または言われた)らそのときです。

販売する側は、この衝突を回避する責任があります。価格を下げるか、価格の妥当性を説明して納得してもらうか、その方法はいろいろですが、放置するわけにはいきません。無視するケースもあるかもしれないけど。

5000円だったものが100円で売られたらトラブルも起きにくいでしょうね。価格に合わせて責任が軽くなるということです。儲からないけど。

広告収入を得る場合

ネットで収入を得る方法としてポピュラー(死後?)なのが広告です。

広告は、消費者に直接販売するものではありません。消費者と広告主の仲介をして、広告主から報酬をいただきます。

商品を販売するのは広告主なので、広告を掲載した人は価値観の衝突に巻き込まれにくいです。広告の内容にウソや誤解をうむ表現がなければ、まずトラブルにはならないでしょう。

販売する側の論理と、消費者側の論理の衝突を避けられるため、広告で収入を得る方法は比較的気軽に始められます。

商取引の違い

広告収入を得る方法では、お客様から直接お金をいただきませんでした。いっぽう、自分が商品を直接販売する場合は、お客様から直にお金をいただきます。この2つはまったく違う性質を持っています。

価格を提示して、直接モノ(サービス・コンテンツなど)を売る商売は、広告収入を得るよりも難しい部分があります。ネットでやるなら電子商取引の勉強が必要です。実店舗でも商法の知識が必要です。

いまはネット上に自分のお店が簡単に作れるサービスが増えました。しかし、商売である以上、販売者の責任を認識して始めないと思わぬトラブルが発生しかねません。直接販売ではお客様からのクレームもダイレクトにやってきます。クレーム対応の準備も必要です。

お客様に直接モノを売る商売は、広告で収入を得るのとは責任の所在が違うので注意が必要です。

いろんな売り方があるけど

自分が直接モノ(サービス・コンテンツ)を販売するときは、事前に商品の情報を詳細に知らせる必要があります。これを怠ると「話が違う」といったトラブルが起きます。物販でも商品カタログなどがありますよね。素材や特徴などが書いてあり、お客様はその内容や、実物を試してみたりして購入を決めます。

難しいのはコンテンツ販売です。内容の全てを晒してしまったら誰もお金を払ってくれないかもしれません。例えばYouTubeに新作映画がアップされてタダで見られるようになっていたら、映画館で観る人は減りますよね。かといって、内容がまったくわからない映画を観ようと思う人はいません。

コンテンツ販売でトラブルを最小限に抑えるためには、どんな情報が得られるか、それはどんな価値があるか、コンテンツのキモは明かさずに、できるだけ詳しく、わかりやすく伝える必要があります。テレビやYouTubeで映画の告知をするのと同じです。イメージを伝えつつも肝心なところは隠します。

一般人がコンテンツ販売をするのは難しいです。映画ですら「◯◯の監督が」とか「アカデミー賞有力候補」とか「全米ナンバーワン」とか、よく考えたら作品の本質と関係ない内容で売り込みをしています。そのくらいモノを売るのは難しいです。

しかし、一般人でもブログなどで有名になれば(詳細な説明がなくても)盲目的にきっといいものだろうと思って買う人が出てくることがあると思います。買い手の心理として、これはこれでアリです。ファン心理とはそういうものですから。

しかし、売り手が意図的にこの手法(中身よりもムード)で販売するのは商売の本質とズレている気がします。コンテンツを販売するのであれば、コンテンツで勝負するのがスジです。

売り手はこのへんの注意が必要かな、なんて思います。私は有名じゃないので要らぬ心配ですが…

とにかくやってみよう?

一般人でもネットで商売がしやすい世の中になりました。ネットでは先人たちが初心者に参加を促したりする場面も見かけます。チャレンジ精神は良いです。まずはやってみようという考え方も良いと思います。

しかし、価格を提示して直接コンテンツなどの販売を始める場合、お客様とお金のやり取りが発生するため、その責任は十分に認識したうえで始める必要があると思います。ただ「やってみよう」で商売を始めるのはいささか無責任な気がします。

収入を得るということは、お金を払う人がいるということです。

ネットなら簡単にできるからといって「お金をいただく」ことを軽視している風潮、ありませんかね。

広告の場合は報酬額を広告主が決めるので、お客様に直接モノを売るのとは金銭授受の仕組みが違います。ネットでお金を儲ける。という感覚は似ているかもしれませんが、本質的に全く別のものです。

販売した価値の否定はダメ!絶対!

もしも自分が作ったコンテンツの販売を始めるのなら、売っているものには自信を持ってほしいです。

私もコンテンツを販売した後で、もう少ししっかりしたモノにすればよかった、と後悔したことがありました。でもそれは常についてまわる問題です。そのとき「これで良し」と決定したのなら、そのコンテンツは完成しています。

明らかな不良品でもないかぎり、後で足りない部分が見つかってもそれはそれです。映画でもディレクターズカット版を後から販売したりしますよね。

もしもそのコンテンツを不完全なモノと言ってしまったら、お金を払った人に不足分の補償をしなければなりません。こんなことをしていたらキリがありません。

なので、コンテンツ販売は売ったら後戻りは出来ないと思ったほうがいいです。だから、売る前に責任を感じなければいけないと思います。

きちんと責任を背負って販売したモノには、自分で価値がないなんて言わなくなります。

大人の商売はお店やさんゴッコじゃない

ネットでも道端でも、価格を提示して商品を陳列したら商売が始まります。販売する意思表示が明確であれば、買いますという意思表示を見せた人とのあいだに商取引が発生します。コンビニの棚から商品を手にとって、レジカウンターの上に乗せたら商取引のスタートです。これと同じです。

やっぱり売るのやめます。

間違いでした。

冗談でした。

ごめんなさい。

大人の商売にこういう言い訳は通じません。

厳しいお客様は、厳しく追求してきます。一歩間違えると「詐欺」扱いされかねません。お金が絡むと怖いです。数百円でも厳しく言ってくる人はいます。

ホント、怖い…

さいごに

ネットでお客様から直接お金をいただく商売をする人が増えた気がします。気のせいかもしれないけど。商売という認識が無い人もいそうでちょっと怖いです。

ビビってばかりでなにもしないのはもったいないです。チャンスがあるなら、どんどんチャレンジしたほうが良いと思います。ただし商売をする以上、最低限の知識と心構えが必要かと思います。

勢いだけで始めるのはちょっとどうかな…と。

ちなみに私が情報商材を販売したときは、商品を先に渡していました。つまり後払いです。内容を見ていただき、納得したらお金をいただくシステムでした。ちゃんとお金はいただけました。「有益な情報をありがとうございます」というお礼もいただけました。メールの返信とかお願いしてないのに。お金払わない人もいましたけど。

やり方はいろいろあります。

チャレンジするのはいいけれど、そのやり方で大丈夫かな?なんて思うことがあったりなかったり…

まあ、年寄りの戯れ言です。

それではまた。

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ケンちです。約20年ほど写真業界にいました。いまはIT系企業で主にITとは関係ない仕事をしている普通の人です。Twitterによく出没しています。