あなたの会社にいませんか?
パソコンの前で電卓を叩く人。
エクセルを見ながら電卓を叩く人。
エクセルを見ながら電卓を叩く人がいたら、それはある種の危険信号なのかもしれません。
会社で見かける不思議な光景
会社で不思議な光景(作業風景)を見かけることがあります。私にとって不思議です。でも、やっている人には当たり前の作業なのかもしれません。
それは、エクセルを開いたパソコンの前で電卓を叩いている光景。
しかも、エクセルの数字を電卓で計算している。
そして、何度も計算をやり直している。
エクセルで計算すればいいじゃん…というか、そのための表計算ソフトじゃん。と思います。
エクセルの前で電卓を叩く人を見たのは初めてではありません。今までにも何度も見た光景です。
なんとも不思議です。
エクセルと電卓、どちらが早くて正確か
私は会社では電卓を使いません。その理由は計算の途中経過が見えないからです。
エクセルのような表計算ソフトの利点は、計算の途中過程が見えることです。途中で間違いが見つかれば簡単に修正できます。
簡単な計算でも電卓代わりにエクセルを開いて、サッと計算して保存しないで閉じる。こんなことを日常的にやっています。
電卓では、計算の結果が怪しければ初めからすべて打ち込み直しです。これはとても効率が悪いです。計算の結果が出ても、途中経過のミスに気づきません。正解率も不安定です。
なので正確性と作業効率を考えたら、電卓よりもエクセルの方が上だと思います。
もちろん、少ない数字の計算のためにわざわざパソコンを立ち上げてエクセルを起動するなどということはしません。
しかしパソコンの前なら、ましてエクセルを起動中なら、どんなに少ない数字でも電卓は使わずエクセルで計算します。単純な計算でも計算対象の数字を視認できたほうが確実だからです。仕事で使う数字は正確性が重要ですから。
もちろん、人によっては電卓の方が使いやすいということもあるでしょう。私はエクセルを使い慣れているから偏見が入っているのかもしれません。
それでも正確性という点で、電卓がエクセルに勝るということはないでしょう。ツールは状況により適切に使い分けたほうが良いと思います。
習慣と思い込み
エクセルの前で電卓を叩く人に聞いてみました。
「なぜエクセルを見ながら電卓を使うの?エクセルで計算したほうが楽じゃない?計算元の数字はコピペしたほうが間違いも無いんじゃない?」
「ああ!そうですよね!なんか習慣でつい電卓を使ってました。よく考えたらエクセル使えばいいんですよね。なんで気づかなかったんだろう…」
とても興味深い反応でした。
単に習慣で電卓を使っている人もいるようです。
しかもその人は、以下の思い込みがあったと話してくれました。
エクセルは保存するべき情報を集計する場合だけ使うモノ
どうやらエクセルはファイルとして残すモノを作るソフトという認識だったようです。
電卓代わりに使うという発想がそもそも無かった、とも言ってました。
人によって感覚はこうも違うのかと驚きました。それと同時に、非効率な作業はたくさん潜んでいそうだなとも思いました。
作業者のこういった意識の確認は大切ですね。
エクセルの新規ブックの作成のショートカットキーは「Ctrl + N」です。こんなショートカットを覚えておくだけでも作業効率は上がります。エクセルの起動中なら電卓を取り出す手間より楽かもしれません。
さいごに
習慣と思い込みは、外から見えないから厄介です。
意識的に当たり前だと思ってやっていること。
無意識に当たり前だと思ってやっていること。
それが最適解ではないこともあります。
当たり前という感覚は、効率的な思考の阻害となる危険信号なのかもしれません。
そう考えると「電卓がエクセルに勝るということはない」という私の考えも疑ったほうがいいのかもしれません。
要は状況により適切なツールを使いましょうということであり、その適切とはなにか、先入観にとらわれず考えることが大事なのでしょうね。
それではまた。