PDFファイルをレーザープリンタで印刷すると文字がかすれて読みにくくなる場合があります。これは文字が小さくて細いPDFファイルを安物お買い得な解像度の低いプリンタで出力すると起こります。プリンタの設定で色を濃くしても解決できないときはAdobeReaderの印刷設定を変えてみると良いです。
今回紹介する設定は Adobe Reader の印刷画面の以下の2カ所です。
ひとつづつ説明します。
PDFファイルの文字がかすれる場合
Adobe Readerの印刷画面の設定の中央に「ページサイズの処理」があります。(設定画面中央)
デフォルトは「合わせる」になっています。これを「実際のサイズ」に変更します。
PDFファイルに限らずデータを印刷するときは二つのサイズが存在するですよ。それは「入力のサイズ」と「出力のサイズ」です。
入力のサイズとは、ファイルが作られたときに設定されたサイズです。A4のドキュメントをPDF化すればそれはA4のPDFファイルです。
出力のサイズとは、印刷時に設定する出力用紙のサイズです。
A4のPDFファイルでもA3で印刷できますよね?入力がA4で出力がA3ということです。
PDFファイルがA4で作られたものなら、出力サイズもA4にすれば良いんじゃん!と思いますが、ひとつ見落としている点があります。それは出力サイズの余白です。
プリンターによっては必ず余白が必要になります。印刷時に余白をゼロしたらプリンターから「ゼロはムリ!」という警告がだされたことありませんか?かならず余白が必要な場合はどうしても若干縮小されてしまいます。
「合わせる」とは、この余白の分を除いたサイズに合わせるという意味です。「合わせる」にすると微妙に縮小されるので細い文字の線が消えてしまうことがあるわけです。線が消えるかどうかはプリンター(というかドライバー)の性能に左右されます。
「実際のサイズ」を選択すると拡縮をしません。原寸の文字サイズで印刷するので潰れやかすれが抑えられます。
「実際のサイズ」で印刷しても文字が薄くでる場合は次の設定を試してみて下さい。
PDFファイルの文字が薄くて読めない場合の印刷設定
Adobe Reader の印刷設定のプリンター名の右側にある「詳細設定」を開きます。
「詳細設定」の中に「画像として印刷」があります。ここにチェックを入れます。
これだけで普通に印刷するよりも文字が濃く印刷できます。
紹介した二つの設定をするとこんな感じで変わります。
【設定前】
【設定後】
う~ん、あんまり変わって見えませんね。失敗…
印刷物をスキャニングした画像なのでスキャンした時点で濃い目の補正が入っています(すんません)。
プリンターによって効果に差があるので是非お試しください。(汗)
これでも改善できなければ次の奥の手を使いましょう。
会社で印刷するなら
どんな設定をしても文字が見にくいときは、そのプリンターはあきらめて他部署のプリンターを使わせてもらいましょう。もう、そのプリンター諦めましょうということです。
PDFファイルは出力するプリンターによって全く違った濃さで印刷されます。これはプリンタードライバーの補正機能で差がでます。補正機能がショボい弱いプリンターで設定をいじりまくっても限界があります。ちょっといい複合機ならデフォルトでも濃くはっきりと印刷できます。
大量に印刷する予定の書類が見にくくて困るようなら、いろいろなプリンタでテストしてみると良いです。
さいごに
私は年末調整で使う扶養控除申告書や保険料控除申告書を国税庁のホームページからダウンロードして印刷しますが、このファイルは文字が小さくて細いです。とくに裏の注意書きは細かすぎて老眼では読みにくいこと山の如しです。こんな細かい文字を安物のレーザープリンタで印刷するのはツライです。
同じような不満を感じている人は Adobe Readerの印刷オプションで以下の設定をする。
- 実際のサイズ
- 画像として印刷
- 他部署の良いプリンタを借りる
あるいは
です。
はぁ…1000枚印刷する前に試せばよかった…
それではまた。