定位置管理とは、モノの置き場所を決めて、ムリ、ムダをなくすこと。製造業では工具の置き場所がきちんと決められていたりします。
実は定位置管理は誰もが生活のなかで当たり前のようにやっていることです。
例えば石鹸やシャンプーの位置。決まっていますよね?
なのにナゼか職場では浸透しません。ある程度はやっているけれど、本質を理解して実践してる人が少ないです。(私の会社では)
徹底した(正しい)定位置管理は仕事の効率が上がります。ストレスも減ります。
ということで、私が実践してる事務用品の定位置管理の方法を書きます。
お金もかからないので工作気分でチャレンジしてみてほしいです。
使ったモノ
事務用品の定位置管理に使ったモノは以下の4つ。
- 木製トレー
- フエルトシート
- スキマテープ
- 両面テープ
すべて100均で買いました。
木製のトレーは直角だからきっちり隙間が埋められます。また、無機質になりがちな事務環境に木の柔らかさを入れる演出も兼ねています。もちろんプラスチック製でもいいです。この辺はお好みで。
トレーのサイズはトレーを置く場所と、中に入れるモノのサイズを測ってから選ぶのが大事。サイズを測るときは幅だけでなく高さに気をつけて。浅い引き出しに入れる場合、深いトレーは入りません。基本的にズレなければいいので浅いトレーが良いと思います。
フエルトはトレーの中の敷物。なくても良いけど木の上にモノを置くときのコツンという雑音が気になるので。この音対策は意外と重要なんですよ。わずかな雑音は周りの人にストレスを蓄積させるので。ガチャガチャ音を立てられるのってイヤじゃないですか?
スキマテープはドアのスキマを埋めるアレ。スポンジ状のスキマテープはモノをやさしく挟んで固定できます。柔らかいフワフワのスポンジがいいです。
両面テープはフエルトをトレーに貼り付けるために使います。
作り方
言うほど複雑なものではないのでざっくりと説明しますね。この後で作例もあるので参考に。
トレーに敷くフエルトをトレーの内側のサイズに合わせてカットします。フエルトは伸縮性があるので意外と難しい。私は鉛筆で線を引いてハサミで切りました。
フエルトをトレーに乗せただけではズレてしまうので、両面テープで貼り付けます。
スキマテープはフエルトの上にペン等の実物を置いて、位置や幅を確認しながら貼ります。
慣れないと位置がしっくりこないかもしれません。
スキマテープでモノをほんの少し挟むようにするとしっかりモノが固定できます。
しっくりこなければ何度でも作り直すことが大事です。こういうものは使っているうちに気づくこともあるから。
ハサミ、ホチキス、修正テープなどは買い替えのときに形が変わることもあります。そんなときはスキマテープをはがして、新しい形に作り変えます。
で、実際に使っている事務用品たち。
ペンは使用頻度が高いものを手前に。使えるペンしか入れません。ここのペン以外は使ってません。ペン立てなども使いません。(一番奥は予備)
トレーの隙間を完全に埋めるのではなく、モノが固定できれば良しとしています。ペンを固定するテープがペンより短いのは、この方が取り出しやすいから。
転がりやすい円柱型のモノ(ノリ)も固定できます。引き出しの開け閉めでゴロゴロ音をたてることがありません。
印鑑やUSBメモリーのような貴重品は同じトレーに。施錠できる引き出しに入れています。余ったスペースは仕事のスタイルに合わせて。
こんな感じで複数のトレーに分けて整理しています。たまにレイアウトを変えて気分転換もしています。
取り組みにチカラを入れすぎない
事務用品の定位置管理をネットで調べると、専用のウレタンフォームなどを、ハサミやホチキスの形でくり抜いている写真を見かけます。
あのやり方は見た目がキレイだけど、なんかね…
やりすぎじゃね?
と思うんですよ。
こういった環境整備活動は、チカラを入れすぎるとツラくなります。
興味がない人にとっては苦痛です。
高価なウレタンをくり抜いてしまうと、買い替えでハサミなどの形が変わったときに困ります。
安価な素材から気楽に始めて、効果が実感できたら次のステップに行ったほうが、本質を理解した実のある活動になると思います。
定位置管理の効果
私はこの定位置管理を3年前に始めました。
ストレスの低減になっています。
捜し物が減りました。
見た目がスッキリして気持ちいいです。
ペン立てにモノを入れたときのコツンという雑音がないのもいいです。
小さなことだけれど、毎日何度も繰り返すことです。
この小さなストレスは気づかないところで仕事にも影響を与えているものだと思います。
実際に使ってみて、ある日ふと感じるんですよ。
楽だなぁ。気持ちいいなぁ。と。
さいごに
5Sとか、トヨタ式カイゼンとか、取り組む会社も多いけれど、本質を見失って「やらされてる感」を感じている人も多いと思います。
身近なところから自分の役に立つカイゼンに取り組むといいんじゃないかな。
お金をかけなくても効果は同じです。
それではまた。